「『ヤバい経済学』が面白いと聞いたが、書店に似た表紙の本が何冊も並んでいてどれが本編か分からない」「増補改訂版と普通の版は何が違うの?」——そう迷って検索した方のための1ページです。
結論から言うと、買うべきは『ヤバい経済学[増補改訂版]』の1冊です。
レヴィットの著作は続編を含めても数が少なく、しかも本編の面白さが突出しています。
まず1冊読んで「この読み方が好きだ」と感じたときにだけ、続編へ進めば十分です。
この記事では、レヴィットの経歴、2冊それぞれの守備範囲、増補改訂版を選ぶべき理由、そして読む順番をまとめました。
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スティーヴン・レヴィットとは
スティーヴン・D・レヴィットは1967年5月29日生まれ、アメリカの経済学者です。
1989年にハーバード大学を最優等で卒業し、1994年にマサチューセッツ工科大学(MIT)で経済学の博士号を取得しました。
2002年からシカゴ大学経済学部の教授を務めています。
2003年には、2年に一度40歳未満の最も優れたアメリカの経済学者に贈られるジョン・ベイツ・クラーク・メダルを受賞しました。
研究テーマは犯罪の経済分析が中心で、なかでも合法的な中絶と犯罪率の関連を論じた研究は、学界の外でも大きな論争を呼んでいます。
レヴィットの手つきの特徴は、道徳的な前提をいったん外して、データが示す相関と因果だけを追うところにあります。
相撲の八百長、不動産業者の売り方、麻薬組織の給与構造といった、従来の経済学が扱ってこなかった題材が並ぶのはそのためです。
なお書籍はいずれも、ジャーナリストのスティーヴン・J・ダブナーとの共著です。
学術論文の内容をダブナーが読み物として組み立て直しているため、数式を読まずに最後まで進めます。
スティーヴン・レヴィットのおすすめ本・代表作2選

1)『ヤバい経済学[増補改訂版]——悪ガキ教授が世の裏側を探検する』
最初の1冊にすべきはこれです。
原題は『Freakonomics』で、日本語版は2006年に、増補改訂版が2007年5月に東洋経済新報社から刊行されました。
学校の先生と相撲の力士に共通する不正のパターン、麻薬の売人が母親と同居している理由、子どもの名前と親の学歴の関係——扱う題材はばらばらに見えます。
しかし通底しているのは「インセンティブが人の行動を決める」という一本の視点です。
増補改訂版には、原著刊行後に書かれたコラムや追加の議論が収録されています。
現在も新刊で流通しているのはこちらなので、特段の理由がなければ増補改訂版を選んでください。
→ 詳しくは 『ヤバい経済学』のレビュー
2)『超ヤバい経済学』
2010年10月に東洋経済新報社から刊行された続編です。
前作は35か国語で出版され、映画も公開されるほどの広がりを見せました(出典:東洋経済STORE 書籍ページ)。
本書はその反響を受けて書かれており、売春の経済学、地球温暖化への異論、利他主義の検証など、前作よりも踏み込んだ題材を扱います。
前作を面白いと感じた人には確実に効きますが、逆に言えば前作を読んでいないと物足りなく映ります。
手法の説明が前作で済んでいる前提で進むためです。
どれから読むべきか:レヴィット作品の読む順番

『ヤバい経済学[増補改訂版]』→『超ヤバい経済学』の順で固定と考えて構いません。
2冊は独立した事例集の体裁をとっていますが、「インセンティブを探す」という道具の使い方は前作で説明されています。
続編から読むと、結論の意外さだけが残って、なぜそう言えるのかが追いにくくなります。
1冊で止めても全く問題ありません。
前作の時点でレヴィットの発想はひととおり示されており、続編は題材を広げた増刊号に近い位置づけです。
経済学の体系を学びたい場合は、レヴィットではなく入門書を別に用意したほうが早道になります。
本書はあくまで「経済学の考え方でものを見るとどうなるか」を体験する本です。
スティーヴン・レヴィットの主な著書
| 書名 | 刊行年 | 出版社 | テーマ |
|---|---|---|---|
| ヤバい経済学[増補改訂版] | 2007年 | 東洋経済新報社 | インセンティブ・犯罪の経済分析 |
| 超ヤバい経済学 | 2010年 | 東洋経済新報社 | 続編・温暖化や利他主義の検証 |
書誌情報は openBD(版元提供データ)で確認しています。
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よくある質問
Q. 『ヤバい経済学』は増補改訂版を買うべき?
A. はい。2007年5月刊行の増補改訂版が現在の流通版で、原著刊行後に書かれたコラムや追加の議論が収録されています。中古で旧版を選ぶ理由は、価格差が大きい場合を除けばほとんどありません。
Q. 経済学の知識がなくても読める?
A. 読めます。共著者のスティーヴン・J・ダブナーはジャーナリストで、論文の内容を読み物として構成し直しています。数式はほぼ登場せず、事例から入る構成です。
Q. 『超ヤバい経済学』だけ読んでも大丈夫?
A. あまりおすすめしません。分析の道具立ては前作で説明されているため、続編から読むと結論の意外さだけが残りがちです。前作から順に読んだほうが納得感があります。


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