「脳科学に興味はあるけれど、専門書は難しそうで手が出ない」「集中力や記憶力を上げたくて本を探しているが、どれが信頼できるのか分からない」——そんな方に向けた1ページです。
結論から言うと、最初の1冊は『スマホ脳』、脳のしくみそのものを知りたいなら『進化しすぎた脳』がおすすめです。
どちらも研究者本人が一般向けに語った本で、前提知識がなくても最後まで読み通せます。
この記事では、編集部が選んだ脳科学の本7冊を「暮らしに役立つ脳科学」と「脳のしくみを知る入門書」の2つに分けて紹介し、最後に読む順番をまとめました。
読み終えるころには、スマホとの付き合い方や運動・睡眠の習慣を、脳の視点から見直せるようになるはずです。
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脳科学の本の選び方
脳科学の本は、大きく2つのタイプに分かれます。
1つは、スマホ・運動・ストレスといった身近なテーマを脳の研究から解説する「暮らしに役立つ脳科学」です。
もう1つは、脳がどうやって世界を認識し、記憶し、判断しているのかを掘り下げる「脳のしくみを知る入門書」です。
生活や仕事にすぐ生かしたいなら前者、脳そのものへの好奇心から読みたいなら後者から入ると、途中で挫折しにくくなります。
また、脳科学をうたう本の中には根拠があいまいなものもあるため、研究者本人が書いた本や、研究の出典を示している本を選ぶのが安全です。
今回の7冊は、いずれも精神科医や神経科学者が一般向けに書いた本から選んでいます。
脳科学の本おすすめ7選

1)『スマホ脳』アンデシュ・ハンセン
脳科学の1冊目として最もおすすめなのがこの本です。
スウェーデンの精神科医による一冊で、日本語版は2020年に新潮新書から刊行されました。
私たちの脳は狩猟採集の時代からほとんど変わっておらず、スマホが次々に与える刺激に振り回されやすい、という視点で集中力や睡眠への影響を解説しています。
新書で読みやすく、読んだその日からスマホの置き場所を変えたくなる実用性があります。
詳しくは『スマホ脳』はどんな本?で解説しています。
2)『運動脳』アンデシュ・ハンセン
同じ著者が、運動が脳に与える影響をまとめた一冊です。
2022年にサンマーク出版から刊行されました。
運動が集中力や記憶力、気分の安定にどう関わるのかを、研究を紹介しながら説明しています。
「頭を良くしたいなら、まず体を動かす」という発想の転換を得られるのが、この本のいちばんの価値です。
詳しくは『運動脳』はどんな本?をご覧ください。
3)『ストレス脳』アンデシュ・ハンセン
ハンセンが、不安やストレスがなぜ生まれるのかを脳の進化から説明した一冊です。
日本語版は2022年に新潮新書から刊行されました。
不安は人類が生き延びるために備わった機能だ、という視点から、落ち込みやすさとの付き合い方を考えさせてくれます。
『スマホ脳』を読んで、心の不調にも関心が広がった人に向いています。
著者の3冊の違いはアンデシュ・ハンセンのおすすめ本でまとめています。
4)『進化しすぎた脳』池谷裕二
脳のしくみを知る入門書の決定版がこの本です。
脳研究者の池谷裕二さんが中高生に向けて行った講義をまとめたもので、2004年に朝日出版社から刊行されました。
「見る」「覚える」といった当たり前の働きが、脳の中でどう起きているのかを、生徒とのやり取りを通じて解き明かしていきます。
講義形式なので、理科が苦手だった大人でも会話を追うように読み進められます。
5)『単純な脳、複雑な「私」』池谷裕二
『進化しすぎた脳』の続編にあたる講義録で、2009年に朝日出版社から刊行されました。
今回は高校生を相手に、「私」という意識や心がどのように生まれるのかという、より深いテーマに踏み込んでいます。
1冊目で脳のおもしろさに目覚めた人が、次に読むのにちょうどいい難易度です。
池谷さんの著作の読み分けは池谷裕二のおすすめ本で解説しています。
6)『海馬 脳は疲れない』池谷裕二・糸井重里
池谷さんと糸井重里さんの対談をまとめた一冊で、文庫版は2005年に新潮文庫から刊行されました。
記憶をつかさどる「海馬」を入り口に、年齢と記憶力の関係や、脳の使い方について語り合っています。
対談なので専門用語がほとんど出てこず、7冊の中でいちばん気軽に読めるのが特徴です。
7)『あなたの脳のはなし』デイヴィッド・イーグルマン
アメリカの神経科学者による一冊で、日本語版は2017年に早川書房から刊行されました(2019年に文庫版)。
私たちが見ている現実は脳がつくり出したものではないか、という問いを出発点に、意識や意思決定のしくみを紹介しています。
海外の脳科学の読み物に触れてみたい人の入り口として最適です。
脳科学の本を読む順番

迷ったら、目的に合わせて次の順番で読むと理解が積み上がります。
生活や仕事に生かしたいなら → 『スマホ脳』→『運動脳』→『ストレス脳』。
同じ著者のシリーズなので語り口がそろっており、集中力・運動・心の順に視野を広げられます。
脳のしくみそのものを知りたいなら → 『海馬』→『進化しすぎた脳』→『単純な脳、複雑な「私」』。
対談で脳への親しみを持ってから、講義形式の2冊で本格的に学ぶ流れです。
何冊か読み終えたら → 『あなたの脳のはなし』。
これまでの知識を土台に、「現実」や「自分」をどう感じているのかという大きな問いに進めます。
心の働きを行動の面から知りたくなったら、心理学の本おすすめもあわせて読むと理解が深まります。
脳科学の本おすすめ一覧
| 書名 | 著者 | 出版社 | タイプ |
|---|---|---|---|
| スマホ脳 | アンデシュ・ハンセン | 新潮社 | 暮らしに役立つ |
| 運動脳 | アンデシュ・ハンセン | サンマーク出版 | 暮らしに役立つ |
| ストレス脳 | アンデシュ・ハンセン | 新潮社 | 暮らしに役立つ |
| 進化しすぎた脳 | 池谷裕二 | 朝日出版社 | 脳のしくみ |
| 単純な脳、複雑な「私」 | 池谷裕二 | 朝日出版社 | 脳のしくみ |
| 海馬 脳は疲れない | 池谷裕二・糸井重里 | 新潮社 | 脳のしくみ |
| あなたの脳のはなし | デイヴィッド・イーグルマン | 早川書房 | 脳のしくみ |
書誌情報は openBD(版元提供データ)で確認しています。
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よくある質問
Q. 脳科学の知識がまったくなくても読める本はどれ?
A. 『海馬 脳は疲れない』と『スマホ脳』です。前者は対談形式、後者は新書で、専門用語をほとんど知らなくても読み進められます。
Q. 脳科学の本と心理学の本は何が違う?
A. 脳科学の本は、神経細胞や脳の部位など体の中で起きていることから心や行動を説明します。心理学の本は、実験や観察をもとに人の行動のパターンを説明するものが中心です。両方読むと、同じテーマを別の角度から理解できます。
Q. 勉強や仕事の効率を上げたい場合はどれを読むべき?
A. 『運動脳』から読むのがおすすめです。運動と集中力・記憶力の関係を扱っており、今日から取り入れられる習慣が見つかります。









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